東京・渋谷区「『かわいいを追求する。最強の女の子を描く。』巽 千沙都個展『Sugar High』10月11日より10月23日までMEDEL GALLERY SHUにて開催」
OVERVIEW
MEDEL GALLERY SHUでは、10月11日より10月23日まで巽千沙都の個展「Sugar High」を開催いたします。
“真っ直ぐとこちらを見据えた大きな瞳、巽が描く少女達は、ポップで生命力に溢れていて、無垢ゆえの強さが現れています。彼女たちの姿は、困難に立ち向かう強い意志が宿り、勇気と希望も伝わってきます”
本展は、巽による少女たちの力強さと輝きをテーマにしています。
作品を通じて、鑑賞者に元気と勇気を与えることを目指しています。巽が描く少女たちは、まるで砂糖のようにキラキラと輝き、強い存在感を放っています。その姿からは生命力が溢れ、見る者の心を惹きつけます。
また、少女たちの瞳には困難に立ち向かう意志が宿り、彼女たちの姿勢からは勇気と希望が伝わります。少女たちの無邪気さや純真さも感じられ、彼女たちの笑顔には世界の美しさへの感謝が込められています。
一方で、今回のタイトルである「Sugar High」はある種の躁状態を示唆していて、ポジティブであることへの巨白観念や、アイコンとしての少女像「かわいい」が暗示する、外見至上主義、若さの価値について過度に賛美する状況をみるシニカルな視点が見え、背景を埋め尽くすように描かれたモチーフの在り方にも暗示されています。
少女達の表情のように思いっきり自由に表現されている楽しさと、共存する彼女の視点が巽の作品の魅力とも言えるでしょう。
本展では、少女たちを通じて、人生の厳しさを乗り越える力と、美しさへの敬意が表現されています。鑑賞者は、この作品から前向きに生きる力や世界への愛着を感じ取り、巽の願い通り、「Suger High」の高揚感を体験できることでしょう。
キャンバスいっぱいにモチーフで埋め尽くされた巽のスタイルも、彼女の微密な技術の見どころでもあります。ぜひご高覧ください。
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私にとって「かわいい」は特別で神聖なものです。
私の作品は、キャンバスをカラフルな色彩と甘美なモチーフで彩り、少女たちを中心に据えています。
少女たちを取り囲むお菓子やアイテムは、彼女達にとっての「魔法陣」であり、かわいいという概念の最強の防御壁です。
それと同時に自分を強くするための呪文でもあります。
私にとって、「少女」という限られた期間は、何よりとても尊く感じます。
私の作品では、少女の無敵の輝きと、いつかは大人になるという「死」や「老い」の概念を、割れたキャンディや暗い色調などで表現しています。
私の作品は、”かわいいを自由奔放に描きたい!”
という素直な気持ちと、「かわいい」の刹那性やその後の人生を示唆する深い洞察を内包させています。
少女性や女性性が消費される社会的状況を、地下アイドルとファンの関係性になぞらえて描き出しています。
満面の笑みの少女たちの周りには、嵐のようなキャンディやフルーツ、花びらやアクセサリー、絵文字が渦巻き、「かわいい」を象徴する”魔法陣”を形成しています。
しかしそれと同時に描いている、割れたキャンディといったオブジェクトは、少女から大人への移行、つまり「意識の老成や死」を示唆しています。
巽千沙都
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巽 千沙都個展
「Sugar High」
2024年10月11日〜10月23日
1:00pm-7:00pm(最終日5:00pm)
木曜日休廊
対話型鑑賞会
対話型鑑賞会(参加無料)
2024年10月12日(土) 11:00pm-12:30pm
お申込:info@medelgalleryshu.com
*最小開催人数:3名(前日の15時までに開催の可否を判断します)
対話型鑑賞会は、作品そのものが表現するものを感じ取り、鑑賞者が考えたことをファシリテーターと共にグループで語らいながら鑑賞/理解を深めていくので、背景や知識を知らずとも作品を楽しめるのが何よりの特徴です。対話の中でそれぞれの言葉が積み重なり、好き嫌いの一歩先にある、第一印象にとどまらない作品の魅力を捉え考えることを促します。
参考:
対話型鑑賞は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の教育部で鑑賞者向けに開発されたメソッドを元に作られた鑑賞法です。近年ではアートを使った「答えのない問い」を考え続けるクリエイティブな思考を鍛える手法として、教育機関や医療福祉、ビジネスの領域でも注目されています。
巽千沙都
2010年に大阪デザイナー専門学校イラストレーション科、卒業展で知事賞を与えられ卒業後、「かわいいを追求する。最強の女の子を描きたい。」をテーマにして活動している。
巽千沙都
MEDEL GALLERY SHU
MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝
https://medelgalleryshu.com/
東京都渋谷区神宮前4-28-18
カトル・バン原宿B1
info@medelgalleryshu.com
13:00〜19:00(最終日は17時まで)
木曜休廊
MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。